地方公務員の副業、兼業を考える。まったくの私見です。

生活

副業、兼業

 国の方の働き方改革や新型コロナウィルス感染症の拡大に伴うリモートでの業務等の影響もあり副業、兼業の議論をよく聞くようになりました。

 民間では、既に導入されているところもたくさんあり、それなりの成果を上げているところもあるようです。ほんとうに業種によっては、兼業でも別に問題のないケースもありますよね。

 会社が持っている知的財産の流用など、犯罪的な事柄は別として、広い知見を得ながら、自分の業務に還元できるケースも多そうです。

地方公務員の副業、兼業

 地方公務員に関しても、いろんな文章や書籍の中で、兼業や副業に関するものが多く見られるようになってきました。兼業を推奨している団体もあるようです。

 しかし、その場合は、公的な色合いが強い分野について「一定の報酬を得るのは構わない。」と言う程度の取り組みが多いようにも思います。

 さすがに、がっつり利益を上げるためだけに別な仕事を持つと言う事は禁止されています。そりゃ、そうですよね。公務員がそんなことを始めてしまったら、社会の仕組みが無茶苦茶になってしまいます。

 よってボランティアに毛の生えた程度の範囲でしか取り組みはされていないようです。

 兼業を取り組むことのメリットとしては、その職員個人のスキルが上がることによって、役所の中の業務に生かせるということがあります。

 その職員の人生の幅が広がるという利点もあるのでしょうし、生きがいを持って働くことによって本業にも良い影響がありそうです。

ちょっと待て?

 しかしながら、「でも、ちょっと待てよ?」と自分は考えてしまいます。「その範囲の事だったら、今までもやってきたけどなぁ」というのが正直な感想です。

 私の場合は幼稚園の保護者会から始まり、小中学校、高校まですべてでPTA会長をやり、市全体のPTA連合会の会長にもなり、県PTAの役員やその関連団体の評議員にもなり、地域では集落の会計に始まり、体育部長は2つの地域で2回、地区全体の体育の役員にも就任、スポーツ少年団の指導者や役員にも就任、自分たちで作った夏祭りの事務局長もやりました。

 その中で少しだけ報酬が発生する役員もありました。いろんな役員をしたおかげで、知り合いも増え、今の仕事にも役立っていると思います。そういう意味では今と変わりませんよね。

 「それ、やってきましたけど。」て感じです。これまでそういったことに関係してこなかった地域の地方公務員がいたとしたら、そっちの方が問題だったんじゃないかなぁと思います。

賞味期限

 と言うことで、これまでのやり方の延長での副業、兼業だとあまり意味がないなぁと思います。それより、1回地方公務員の身分を持ったら、それが一生保証されるということではなく、身分の期限切れのようなこともあって良いのではないかとも思います。

 1回きりの採用試験の結果で、一生守られるほうがよくないような気もします。自分の市役所にも、全然仕事のやる気のない賞味期限が切れたような職員も存在します。そこをどうにかできないものでしょうか?

 それと、仕事の仕方を自分で選べるような仕組みがあったら良いような気がします。仕事を頑張るだけが人生の価値ではないと思います。

 役所で働くのは最小限必要なことだけにして、その対価を得る。自分の人生を彩るものは、仕事以外のところだと割り切る。

 そんな働き方でも良いのではないでしょうか。なので、全員一律で判断するのもいかがなものかと。

まとめ

 事務事業評価制度を設計したときに「成果」についての議論をよくしました。結局目的を「対象」と「意図」に分解して、その「意図」の部分に関して、現状と望ましい将来の姿のギャップが「成果」だとして、結構長い間議論し、それで制度設計をしたのですが、それでもやはり完全には納得できなかったことを覚えています。

 今回の副業、兼業の議論でも、なんだかそんな感じの消化不良の部分があるように感じています。国の地方創生の仕組みの中で、後になってKPIなるものが出てきて、なんだか苦笑いをしたものですが、どうも、そんなちょっと照れくさい感情を抑えられませんでした。

 副業、兼業の議論をする事は賛成です。どんどんやったほうがいいと思います。でも、時々振り返ってその照れくさい部分を確認する必要もありそうです。


I thought about side jobs and side jobs. However, there is a feeling of renewal in the current discussion. We need to think fundamentally about how to work. I wonder, I feel that thinking in essence hasn’t changed much since long ago. What do you work for? It may be necessary to confirm the meaning.

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