”市民の意見を聞く” 難しいです。でも、大事です。

生活

 昨日、計画に関するブログを書いていて、現状把握の中での市民の意見を聞くという部分が気になったので今日はその部分を書いてみます。

 市民参画とか市民参加と言われるものともダブってしまいそうですがお許しをいただきたいと思います。

 ”市民の意見を聞く”ということ

 ”市民の意見を聞く”ってどうゆうことなのでしょう。よく市議会などで聞く言葉が、”市民の意見を聞いていない” ”市民不在じゃないか” などの言葉です。

 確かに市民の意見を聞くということはとても大切だと思うのですが、全員の意見を聞くということ、そして、それを一つの方向にまとめるというのはとても難しいことです。

 無理だと言ってもいいくらい難しいことだと思います。だからこそ、議会という代議制があるのだろうと思います。

 一方、議会があるのだから、それでいいじゃないかということにもならないと思いますので、執行部の方は、市民意見を聴取する努力を続けることになるのだろうと思います。

 じゃ、どんな方法があるのか、経験してきたことを踏まえて確認してみたいと思います。

市民の意見を聞く方法

 いろんな方法があるのだろうと思います。ここに書いてあるのは、その一部です。他にいろんな手法があるという前提でお読みください。

市民アンケート調査

 「市民アンケート調査」。これが一番スタンダードなやり方なのかもです。私の所属していた自治体でもやっていましたが、多分、他の自治体との違いは、経年変化まで見れるように、毎年、定時に調査をしてきた点です。

 私がまだ若い頃は市民意見を聞くと言ってアンケート調査をするのは、長期振興計画を策定する前といった感じでした。

 その策定作業やアンケート集計作業にも参加したこともあるのですが、計画の策定作業が終了したら、何事もなかったようにアンケートが忘れ去られるようで(実際はそんなことありませんが)何だか嫌な気分になったことを思い出します。

市民による評価会議

 ”市民による評価会議”と書いてしまいました。今は事務事業評価の制度がありますので、こう書いた方がいいのかなと思い、そうしましたが、以前であれば、市民モニター会議といっていたと思います。

 要するに市民の各界の代表の人に集まってもらってその意見を聞こうとするものです。大体、産業界の代表や高齢者、若者、女性の代表、PTAの代表などが集まって意見交換がなされます。

 「なんでも言ってください。」という形式で行われることもありますが、多分、参加者にとってはこれが一番辛いパターンです。

 なんでも言っていいと言われても、どの分野のことを言えばいいのかわかりませんし、どれくらい深掘りしていいものか、要求的な話もしていいものかわかりません。

 会議を運営する方に技量が求められる手法だと思います。

ヒアリング調査

 ヒアリング調査は、個別に人に当たって、調査するものと、グループ討議方式で話し合ってもらう方法があります。

 アンケート調査が定量的であるのに対して、ヒアリング調査は定性的な調査になります。その質問の仕方、運営の仕方で内容がずいぶん変わるので、気をつけないといけない調査だと思います。

 そういった意味では、評価会議と似たところがあるのかもしれません。参加する人、会議を仕切る人に一定の技量が求められます。

投書

 市町村によっては、投書箱を市役所や市民会館に置いてあるところもあります。”市長への手紙”など名称は色々ですが、直接、首長が読むことになっているものが多いような気がします。

 難しいのは投書の形式を取ると入っているものは、苦情が多いという点です。それも、個人的なものも含まれていますので、それが、市民の代表的な意見だとは言えないケースも多いです。

 運営や使い方には気をつけないといけない制度だと思います。

子供議会などの模擬議会などなど

 総合計画などの大掛かりな計画を策定するときには、子供議会のようなイベント的な要素のある意見集約をすることもあります。

 子供議会が一般的だと思いますが、中には高齢者を集めたシルバー議会などを行うところもあるようです。

 報道にも紹介され、なんだかいかにも意見を聞いていますよ的な要素があるので、私は個人的には、あまり好まないやり方です。ちょっと恥ずかしく感じます。

まとめ

 ”市民の意見を聞く”ということに考えてみました。また、その意見集約の手法も紹介しながら考えてみました。

 いろんな計画を策定するときに、その対象者がどう考えているかを把握して、計画に反映させるのはとても大切なことだと思います。

 でも、その意見をどう集めて、どう整理し、どう反映させるかは、本当に難しい作業です。いろんなことを行うときには、”とりあえずやる”のではなくて、最後の「活用」のところまで考えて取り組む必要があると思います。

 そうじゃないと、単なるアリバイ作りになってしまいますし、そんな取り組みは参加者からすぐ見透かされてしまいます。

 そうなると信頼を失うことになり、計画策定そのものが意味を持たなくなります。

 本当に難しいです。「意見集約」 でも、大事です。「意見集約」

I thought about listening to the opinions of the citizens. I did various things when I was active, but it’s really difficult. If you make a mistake, you will end up with a mere alibi. And it’s about to come out. Citizens’ eyes are strict. Then the plan becomes meaningless.