公務員に将来性はないのか?その対策とともに書いてみた。

生活

 新型コロナウイルス感染症対策、特に予防接種の対応などで全国の市町村は一生懸命の状況だと思います。先に定年を迎えて、静かな毎日を送っている私としては、少し、後ろめたい気持ちにもなってしまいます。

 本当は、そんな気持ちになる必要はないんですけどね。これまで、問題があったら一番先端の席に座っていましたので、つい、そう思ってしまいます。

 地方公務員の後輩の皆さんの中には、子育て、真っ最中で、中学や高校に子供を通わせ、奥さんも子育てに一生懸命。パートで働きに出るなど懸命に働いている方も多いと思います。

 でも、そんな中で地方公務員の将来性について、仕事の合間にネット記事などをみて、ぼんやり不安になる人も多いのではないでしょうか。

 人口減少社会、そして、ITCの発達、自分自身も資格も特にないなど不安要素がいっぱい。仕事には一生懸命なんだけど、気になるのでちょっと副業や資格についてもついついYouTubeを見てしまう。

 そんな後輩のための、いろんな局面を乗り越えてきた経験を踏まえて、今、書けることを書いて見たいと思います。

 地方公務員に将来はあるのか?もし、ないのなら対策は?

地方公務員の現状

 まずは、地方公務員の現状を見てみます。以下の表は、総務省さんよりお借りした表です。全国の地方公共団体に職員は276万人ほどいるんですね。結構な、数字です。

部門別職員数(令和2年4月1日現在)公営企業等会計部門353,351人(12.8%) 一般行政全体927,649人(33.6%) 一般行政中、福祉関係を除く一般行政556,301人(20.1%)  一般行政中、福祉関係371,348人(13.5%)  教育部門1,028,325人(37.2%)  警察部門289,917人(10.5%)  消防部門162,778人(5.9%)  全地方公共団体2,762,020人(100.0%) 教育、警察、消防、福祉※国が定員に関する基準を幅広く定めている部門 1,852,368人(67.1%)

 次に、総職員数の推移を見てみます。同じく総務省さんの資料です。右肩上がりに増えていたものが平成6年あたりから減少に転じています。

出典:昭和40~49年は地方公務員給与実態調査、昭和50年以降は地方公共団体定員管理調査による(各年4月1日現在)。(昭和40~昭和50年)教育部門:45人学級の実施等に伴う教職員の増 警察・消防:体制強化に伴う増(昭和50~昭和58年)教育部門:40人学級の実施等に伴う教職員の増 民生部門:デイサービス事業の開始(S54)に伴う増等 (昭和63年~平成6年)民生部門:ゴールドプランの推進に伴う老人保健施設の増等 病院部門:病床数、患者数の増 土木部門:普通建設事業費の増加に伴う増等 (平成17年~平成22年)集中改革プランによる取組により▲7.5%削減 2,762(令和2年)

 平成17年度から平成22年度にかけては、国が行革の号令をかけて、集中改革プランなるものの策定を全国の市町村に求めました。その影響もあると思います。

 それと市町村合併ですね。市町村合併は、平成17年度くらいまでがピークだったのですが、まるで合併できなかったからリストラしろって言われているようですね。

地方公務員に将来がない理由3選

 今は、地方公共団体のほとんどの職場に業務用のパソコンが置かれていると思います。そして、仕事上必要なので、インターネットが見れるようになっていると思います。

 もうネット経由の情報が見れないということは考えられませんので、全国の自治体職員が色々検索していると思います。

 もちろん必要なので、そういうことをするわけですが、どうしても検索中に気になる記事に当たってしまったりもします。

 そんな時に目につくのが、公務員の将来性を悲観的に書いてある記事です。

よく見かける公務員の将来を悲観的に考える理由を3つ挙げてみます。

人口減少時代

 人口減少社会をこれから迎えるにあたって、全国の市町村が現状通りだとは思えない。当然、今後の市町村は淘汰されていく存在である。

 こんな理由をよく見かけます。

 下の図は、国立社会保障・人口問題研究所の人口のこれまでの推移と今後の推計の表です。

図表1 我が国人口の推移

 「こんなに減少していくのだから、今のうちに対策を考えないといけない。だから行革だ。集中改革プランだ。」 こんなところでしょうか。

 この関係のグラフや表は、地方創生の計画作りを国が一斉に市町村に言ってきた時にも、多く見かけたような気がします。

 それは嘘ではないでしょうが、なんだか煽られてる感じがしたものです。

AIの台頭

 次に、よく言われるのが、ITC関係、AIの台頭です。最近のAIの台頭は目まぐるしく、多くの仕事分野に進出してきています。

 「公務員の仕事は定形的だ。一回、機械に覚えさせることができれば、多くの地方公務員の仕事はAIがすることができるようになるだろう。だから、公務員には将来はない。」

 こんな感じの主張も、見かけるところです。一面をはよくついていると思います。結構、定形的な仕事って多いんですよね。

 そうかもなーって思わせる事実ではあります。

スキルが身につかない

 そして、公務員試験に頑張って受かって、役所に入ったはいいが、事務職で入った人は、特に資格を持っているわけでもなく、「役所以外の仕事はできそうもない。」そう感じている職員が多くいるのも事実だろうと思います。

 技術系の職員は、建築士や保健師など、資格を持っている人がほとんどなので、民間の関連部門への転職もしやすいかと思います。

 でも、事務系で、「普通に役所で事務をやっててもなー、転職はできないよなー」と思っている人も多いのではないでしょうか。

 なので、ぼんやりとした不安はあるが、どうしようもないと感じている。「せめて、副業や退職後のための資格を取っとくかなー」と考えている職員もいるのではないでしょうか。

対策

 将来の不安を煽ってばかりでもしょうがありませんので、少し対策も考えてみます。退職した現在、私が思うことですので、感じ方は違うかもしれません。

 しかし、結構、行革や地方創生など国から煽られても、「そじゃないだろう。」と平気だったし、今では、平穏で幸せな退職を迎えた私が書きますので参考にはなるかと思います。

仕事を頑張る

 とか言いながら、みもふたもないかもですね(笑)。一番最初が、「仕事を頑張る」です。はは。

 やはり、これだと思います。どんなに悩んでも、どんなに逃げようとしても、仕事上の問題は出てきますし、やることは多いです。

 悩んでも、しょうがないし、どうせ逃げられないのなら正面からぶつかっていくべきだと思います。その後に活路がひらけてきます。

信用を作る

 次が、信用を作るです。「仕事を頑張る」と似たところはあります。仕事を頑張っていると信用は蓄積されて行きますもんね。

 困難な問題で、人が逃げそうな課題であれば、あるほど信用は蓄積されて行きます。そして、これは、仕事だけではなく、地方公務員の場合、私生活でも、できることは逃げずに引き受けていくべきだと思います。

 逃げる方が楽だと思いがちですが、実は反対です。年齢を重ねれば重ねるほど、信用のあるなしで将来が違ってきます。信用は大切ですよ。

スキルを身につける

  3番目がスキルを身につけるです。もちろん資格を取ってもいいのですが、勘違いして欲しくないのは、仕事を避けて、信用の蓄積もしないで、資格を取っても、結局なんにもならないということです。

 それを理由に仕事の手を緩めると、信用もされなくなってしまいます。

 ここで言いたいのは、与えられた仕事の分野で真剣に打ち込んで、その分野についてのプロになってほしいということです。

 そうやって身につけたスキルは将来絶対に自分の財産になります。仕事に打ち込むことで、信用とスキルを身につけてください。

まとめ

 地方公務員に将来性はないのか、そんな不安があるのだとすれば、その対策は?そんなことを中心に書いて見ました。

 最近、なんだか、そういった不安を煽るような記事が目につくんですよね。確かに、少子高齢化で人口減少社会に入っていくだろうし、AIも進化するのでしょう。事務系の仕事をしていると資格もないので不安になりますよね。

 でも、私は、地方公務員の将来は、悲観的には見ていません。地方公務員は、起案書1つで、なんでもできてしまう魔法の職業だと私は考えています。

 要は、その人のやる気や考え方だと思います。

 仕事に打ち込んで、信用とスキルを身につけましょう。地方公務員の職場は、地域の困りごとを解決す場所です。

 困りごとを解決するスキルを磨くことができれば、退職してもそんなに心配する必要はありません。問題の塊を事務的に整理する行政書士にだった、試験を受けずになれますしね。

 後輩諸君、目の前の仕事を頑張りましょう。

I wrote about the future of civil servants and their countermeasures. As a result, let’s do our best in the work in front of us. By working hard, you will gain credibility and skills. It is best to work hard in front of you rather than worrying about things that are not directly related to your surroundings, such as a declining population and the rise of AI.

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