へーそうなのと思う。選挙の実際。

生活

 昨日は、リコールに関しての記事を書きました。リコールの事務は、役所では選挙管理委員会の仕事です。今日は、本体のお仕事「選挙」関連の記事です。 

 私は元地方公務員ですが、現職最後の年に選挙管理委員会の事務局長を経験しました。その中で、私も仕事をしていた関係で知ってはいたのですが、携わってなかったら「へー、そうなの」と思ってしまいそうなことを書いてみたいと思います。

 どれも全部、法令等に書いてあることですので、私がこのブログで書いても問題ないと思います。むしろ、色々知っていただいた方が、明るい選挙を推進することになると思いますので書いてみます。

選挙自動車に関すること

 選挙運動には、選挙カーはつきものです。でも、実際には使用できる自動車には制限があります。(法第141条6項、令第109条の3),使えるのは次の3つです。

  • 乗車定員10人以下の乗用自動車
  • 乗車定員4人以上10人以下の小型自動車
  • 四輪駆動式の自動車で車両重量2トン以下のもの

 上記の3つですが、どれにもそれぞれ、全てに「ただし書き」がついています。実際にはただし書きの方が色々難しいので、立候補しようとする人は、警察で相談するのが一番無難かなと思います。

 それと、選挙期間中になると選挙カーを路上に止めて(もちろん道路交通法違反じゃないところで)、演説を始める人がいますが、その時に、「標旗」と呼ばれるのもを掲げなかればなりません。知ってました。なんだかあまり見ないような気もしますが….。

選挙運動に関すること

 次に、選挙で一番問題になる選挙運動に関することを書いてみたいと思います。市町村長や市町村議会議員の選挙になると選挙戦も熱を帯びてきて、みなさんギリギリの線を攻められるようです。

 でも、選挙違反はいけません。公正な選挙のためにもルールはしっかり守りましょう。さて、行ってみましょう。

戸別訪問

 戸別訪問は禁止されています。何びとも、選挙人の家を訪ねて投票を依頼したり、または、票を得させないように依頼するような行為は禁止です。

 戸別とは、選挙人個々の自宅のみをいうのではなく、事務所や工場なども含まれます。また、必ずしも家の中に入らなくても、訪問して軒先や道路で話しても戸別訪問になります。ご注意を。

 もう10数年以上前になりますが、選挙運動期間中に、市役所の中に入ってきて、選挙運動をやった人がいたのを覚えています。論外です。

戸別訪問類似行為

 戸別に演説会の開催や演説を行うことの告知を行うことであっても、選挙運動を目的としている限りやはり公職選挙法違反です。

 投票の依頼はしないけれども、戸別に候補者の名前を言い歩くことも選挙運動を目的としていると違反です。

 要するに、戸別に当たって選挙運動する行為は、表面上どう取り繕ってもダメってことです。

文書による運動

 文書による選挙運動で、頒布できるものは、通常葉書と選挙運動用ビラのみです。それ以外は、どんな印刷物、文書も頒布できません。

 頒布ではなく、掲示できるものとしては、次に列挙するものだけが掲示できます。他には一切掲示できません。

  • 選挙事務所を表示するためのポスター、立札、ちょうちん及び看板の類。
  • 選挙カーに使用するポスター、立札、ちょうちん及び看板の類。
  • 候補者が使用するタスキ、胸章及び腕章の類
  • 個人演説会場でのポスター、立札、ちょうちん及び看板の類。

提灯があるのが面白いですよね。

選挙運動の公費負担について

 上記以外にも選挙運動に関しては、興味深いことがありますが、ここでは先に進みます。

 次に、一般的には、なかなかピンとこない、選挙運動の公費負担について書いてみます。公費負担、つまり税金で選挙運動の面倒を見てくれるものには以下のようなものがあります。

  • 選挙運動よう自動車
  • 選挙運動用ポスターの作成
  • 選挙運動用葉書
  • 選挙運動用ビラ

 結構、いろんなものを税金で面倒見てくれるんですね。昔は、選挙運動にお金がかかり過ぎて、こういった状態になったようです。

 考えてみれば、お金のある人だけが立候補できる選挙なんて、あまりよくないですよね。時代とともに正常な方向に修正されていっているのでしょうね。

終わりに

 選挙に関して、「へー、そうなの。」と思いそうなことを思いつくままに書いてみました。実際には、これより不思議なこともたくさんあります。

民主主義の基本である選挙については、やはり、しっかり運営して欲しいですよね。公職選挙法は結構、細かいことまで、規定していますが、それも、無理もないと思います。

 また、選挙に出る人も、選ぶ人も、はっきり違反行為がわかっていた方がやりやすいですよね。有権者になったら、しっかり勉強していただいて、投票所に足を運んで欲しいものだと思います。

 みんなで明るい選挙を作りあげましょう。

I wrote about the actual election while remembering it. The Public Offices Election Act has many detailed provisions. However, I think they are supporting us so that we can have a solid election. I think it is important to promote a bright election.

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