YouTubeを見ていて、10年後に会社が存続している確率という話を聞いたことがあります。総務省の調査結果のようですが、なんと6.3パーセント。
100社あると、6つか7つくらいしか、10年後は生き残っていないということになります。
このことから思ったのは、時代の流れに対応しないと組織は生き残れないんだなーということでした。そういった点から言うと「公務員はいいな。潰れないから。」と言う声が聞こえてきそうです。
でも、私的な感覚では、行政組織も同じかなと思います。形の上では同じように見えても、今の組織は、私が入庁した時とは、全く別物だと思うからです。
結論を言うと、どんな組織も変化に対応する必要があると思います。しっかり対応できているかどうかはありますが….。
それでは、ここで、私が若い頃に市役所にあって、今は無くなった「もの」、「こと」をあげてみます。
私が新人だった頃から見て無くなった「もの」、「こと」5選
結構、いろんなことが変化していると思いますが、思いつくままにあげていきます。経営会議制度、事務事業評価システムなど仕組みはたくさん変わってますが、ここでは、わかりやすいものをあげてみたいと思います。次の5つです。
- 土曜日の半ドン
- 出勤時のお茶
- 机の上の灰皿
- 印鑑を押す出勤簿
- 御用納め、御用始め及び庁舎内の飲み会
それでは、それぞれ見てみます。
土曜日の半ドン
以前は、土曜日は半ドンと言って、半日仕事だったんですね。今では、信じられませんが、ほんと半日仕事してました。
官公庁が週休2日制になったのは1992年からです。私が30代の頃です。ですから、20代には土曜日は働いていました。
ちなみに、週休2日制度を始めたのは、あの松下幸之助さんの現パナソニックで、1965年のことだそうです。随分前から始めていたんですね。やはり、変化を先取りする組織は違います。
出勤時のお茶
私が入庁した頃は、出勤すると必ず、女の人が職員に茶を出してくれました。今では考えられませんが、それが女子職員の仕事でした。
職員それぞれが茶碗を持っていて、それを女子職員が誰のものかしっかり覚えていて、お茶出しをしていました。今、そんなことしたら大変です。
ちなみに、結婚式をあげて、始めて出勤してきた朝は、本人には黙って「塩入りのお茶」を入れるという習慣があって、私も結婚してすぐにそれをやられました。私がいた部署だけだったかもしれませんね。
今は、市役所職員が自分の机の上でお茶を飲むとかありえません。昼食時くらいはあるかもですが。
机の上の灰皿
机の上の灰皿も無くなりましたね。今では本当に信じられないことですが、男性職員の机の上には、必ず灰皿がありました。
私も26歳までは、タバコを吸っていましたので、自分の机の上に灰皿を置いていたのを思い出します。仕事中に平気で、自分の机でタバコを吸っていましたからね。
男性はほとんどが喫煙者で、女性は吸わない。なんだか、暗黙の常識のようなものがありました。女性職員が少なかったというのもあるのでしょうね。
印鑑を押す出勤簿
現在では、出退勤システムが職員全員のパソコンの中にあって、その中で管理されていますので、総務課の人事係では、全職員の出退勤の状態を管理できるようになっています。
昔は、各課に出勤簿が置いてあって、それぞれが出勤してきた時に印鑑を押すという仕組みでした。朝、印鑑を押したら、1日の仕事はそれで終わりという状態の課長さんもいたように覚えています。私が若かったからでしょうか。そういうふうに私には見えました。
印鑑を押すだけですので、修正などどうにでもなります。ずっと印鑑を押していなくて、定期監査の前に、まとめて押すなんてこともありました。
ちなみに私は、財政係の時に、忙しさにかまけて、監査前の押印すら忘れて、当時の課長にこっぴどく怒られたことがあります。「押印すらできなのか。」と言われ、大反省でした。
御用納め、御用始め及び庁舎内の飲み会
今では、年末の仕事終わりの式のことを、「仕事納め式」、仕事始めの式を、「仕事始め式」と言いますが、昔は、「御用納め式」「御用始め式」と呼んでいました。
そして、「御用納め」や「御用初め」は、午前中で終わっていましたので、終わるとそれぞれの課で飲み会があって、そのまま解散という流れでした。
中には、市役所の庁内で飲む部署もありました。私は、企画系統の課がながかったのですが、最初の頃の課では、当時の課長の家に毎年行っていました。
今、考えれば当時の課長の奥さんは大変だっただろうと思います。
まとめ
私が新人だった頃から見て無くなった「もの」、「こと」を5つあげてみました。これ以外にもたくさんあると思いますが、今回はこれくらいにしておきたいと思います。
初めにも、書きましたがやはり組織は変化する必要があるのだと思います。市役所は今でもありますが、私が過去に所属していた組織は、今はもうないのだろうと思います。
そして、それは進化していく上で、必然のことであり、時代の変化に対応できない組織は、なくなっていくというのは、本当のことなのだろうと思います。
民間企業の場合は、小さいものも多くて、名前が変わってしまうので、10年後の会社が存続している確率6.3パーセントという数字が出てくるのでしょうが、関係した人たちが全くいないわけではなく、実際には姿を変えて活動をしているというのが正しい認識ではないでしょうか。
組織は、時代に対応して、変化し続けなければならないというのは本当のことだろうと思います。
Even the city hall needs to change according to the times. I looked back on the past situation. Compared to the past, I’ve listed five things that have disappeared, but I think there are many others. It seems that both private companies and local public organizations are required to evolve.