予算の査定について少し考える。査定は必要か。

生活

 地方自治体は予算で動きます。そして、その予算は誰かが策定作業を行うわけですが、ここでよく使われる言葉が「査定」です。

なんなんだこの組織は?

 若い時に企画課に配属され、長期の計画づくりを経験していた私は、当時の財政課の考え方が苦手でした。企画は地方債を取りやすい作文だけを作ればいい、予算をつくるのは財政だから計画なんていらない。そんな風に言っているように思えたからです。

 実際に、当時は、経済も右肩上がり、毎年地方交付税は増えていたので、要求してきたものを「査定」という名の作業で、削ってあげる作業をすればよかったのです。そして、削るといっても基本的に前年よりは増加していますので、削られるほうもあまり気にはしていません。

 当時はなんなのだろうこの組織は?って思っていました。この当時の「査定」って作業は本当に無意味だと思っていましたし、いまもそう思います。

 その後、やがて自分も財政をやることになるのですが、どうにかこのやり方を変えたいなといつも思っていました。

時間も経過し…

 それからずいぶん時間も経過し、それなりの変化を経験してきて。社会も変化し、査定に関しての感覚もだいぶ変わりました。

 予算も増減する時代になり、昔のような査定は見られませんし、しようと思ってもできません。ずいぶん、かわったなと思います。それも、いい方向に変わってきていると思います。

 シビルミニマム、PPBS,事務事業評価、PPP,PFI,NPM,EBPMいろんな手法や考え方を経て、相対的に改善がなされているように思います。今後も、後輩たちがよい流れに変えてくれるでしょう。

やはり査定は必要

 本来「査定」は、市長の権限です。よって、条例的には、財政主管課の「査定」はあり得ません。しかしながら、いろんな角度から職員が議論を積み上げる場としての「査定」の場は必要だと考えます。

 現場をいちばんよく知っている職員と、財政手法、全体から見た考え方、方針等を確認しながら行う査定作業は市民起点での議論を呼び起こす場でもあります。

 これから人口減少、少子高齢化の時代を本格的に迎えます。最近では新型コロナウイルス感染症の問題でいっぱいですが、それだけではなく、地方には多くの困難がまっていることだろうと思います。

 市民のための議論が交わされる「査定」の場を後輩たちが作ってくれることを期待したいと思います。


Consider a budget assessment. The assessment here is an assessment during budgeting work. Do you think you need it? Most people have never thought about whether it is necessary or not. At the government office, the person in charge of finance usually makes an assessment. Let’s think about it for a moment.

タイトルとURLをコピーしました